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徳永 陽; 本間 佳哉*; 神戸 振作; 青木 大*; 酒井 宏典; 山本 悦嗣; 中村 彰夫; 塩川 佳伸; Walstedt, R. E.; 安岡 弘志
Physical Review Letters, 94(13), p.137209_1 - 137209_4, 2005/04
被引用回数:78 パーセンタイル:90.06(Physics, Multidisciplinary)NpOの低温での相転移は、比熱に大きな跳びが観測されるにもかかわらず、明確な磁気双極子モーメントが存在しないことから、その秩序変数は長い間謎であった。ところが最近、この秩序相が八重極モーメントによる新しい秩序状態である可能性が指摘され注目を集めている。そこで本研究では、この秩序相の起源を明らかにすべくNpOにおけるNMR測定を行った。その結果、秩序相において2つの異なる酸素サイトが出現すること、さらにこのとき観測される特異な超微細磁場が、縦triple-q型反強四極子構造を反映した磁場誘起反強磁性モーメントによるものであることを示した。これらの結果は共鳴X線散乱の結果ともよく一致しており、この系における縦triple-q型多極子秩序の存在を微視的観点から強く支持するものである。